【特別企画】
低コスト3D CAD「Solid Edge」の活用で変わるSMBのものづくり
2011/11/21
難しく考える必要はないSMBのPLM
2011年は3月の東日本大震災に始まり、史上最高値を更新した円高、そしてタイの洪水による震災から立ち直りつつあったサプライチェーンの再分断、さらには利益なき家電事業からの撤退表明をする家電メーカーが出てくるなど、日本のものづくりに閉塞感が漂っている。しかし、そのような状況でも、規模の大小を問わず製品設計、開発、製造、そして販売を行うことによる経済活動の継続は求められるし、こうした状況でも売れるものを作れという課題を突き付けられる。
それは中小企業(SMB)や個人での開発請負などでも同様だ。むしろ、系列の崩壊やグローバル化への対応など、これまで考えなくても良かった問題に対応しなければいけない外的要因に直面するようになり、そうした現状に向き合うためにはSMBでもPLMを考える必要が出てくることは以前も指摘したとおりである。
では、具体的にそうしたSMBや個人レベルの現場におけるこれからのものづくりへの課題は何か。従来は系列によるビジネスでは上から指定されたツールに、専用アドオンを加えて対応すれば良かったが、先に述べたとおり、それだけのビジネスではもはや企業を維持できなくなってきており、活路をグローバル対応に求めると、そうした発注先からくる2D/3D CADデータをどう扱ったら良いのか、フォーマットの違いにどう対応するか、工数をいかに減らして効率の良い作業を行うか、といった点などが課題として出てくることとなる。
発注先も発注先で、プロトタイピングなど仮想化による低コスト化や短TAT化を図ろうと思うと、より正確なデータを部品1つ1つに求めるようになり、そうした連携も必要になってくる。こうした点がSMBでもPLMが必要となってくる要因の1つである。このためSMBでは、すべてを管理できる高価で大規模なPLMソリューションは不要だが、少なくともそうした発注企業などと連携をとるためのPLMが必要となる。しかし、下請け、孫請け側とすれば、そこまでのソリューションをそれなりの費用を入れてまで果たして使用する必要があるのか、と足踏みすることとなる。そうした点では3D CADを上手く活用することで、そうした用途のPLMを代替することも可能だ。
誰でも何にでも使える安価な3D CADを活用したPLMへの第一歩
例えばシーメンスPLMソフトウェアが提供するSMB/個人ユース向け3D CADツール「Solid Edge」は「誰でも使える3D CAD」といううたい文句で提供されている。同社によれば使いやすさという点だけではなく、「どんな2D/3D CADのデータであっても対応が可能」という意味での誰でも、ということで、極端な話、2D CADツールとしてAuto CADで吐き出されたデータをSolid Edgeで読み込み、寸法データなどもそのまま残しつつ3D化することも可能であり、他人が作ったモデルなど、その背景が良くわからないモデルに対しても容易に扱えるようにする工夫が施されている。
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Solid Edgeの基本的な使い方などはYouTubeでも多数公開されている |
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こうした特長は同社が提供する「シンクロナステクノロジー」により実現される。簡単に言えば、3D CADはパラメトリック(ヒストリベース)のものとノンヒストリのものに分けることができ、ヒストリ型では変更履歴をしっかり管理できるが、計算に時間がかかる、ノンヒストリ型では履歴が残らない変わりに計算速度が早いというそれぞれの特徴があり、同テクノロジーは、その両方の良いとこどりを狙ったもので、計算時間の待ち時間をなくしつつ、寸法データなどを変更しても、ダイレクトにその値の変更が図面上に反映することが可能なため、モデルをシンプルにしつつ、ヒストリツリーが長く複雑になることを抑え、後からの修正に対してモデルが化けることもない。
また、幾何形状を見て、2カ所以上の平面を同じ高さであれば、1回の変更で行うことが可能(例えば、東京都庁のようなツインタワー状のものの高さを片方ずつ変更するのではなく、両方を一度に変更することができる)なほか、それに併せて、そこに構築されている孔の位置なども、最適な位置に自動で変換してくれる「ライブビュールール」といった機能も搭載されており、寸法変更による孔位置変更などの付随する変更の手間も極限まで抑えることができるようになっている。
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線を引くだけで、3Dモデリングをストレスなく手軽に実現できる。この動画では、高さなどを変えた結果、穴の位置などが不適切な位置になってしまったものを、画像を動かすだけで最適な位置へと変更できる様子が示されている |
手軽かつ安価に使うためのソリューションなども提供されている
さらに、設計の手間を省くための一環として、ネジやベアリング、バルブなどのモデルデータを部品メーカーと連携して数百万単位で用意しており、それらを使うことで、データを起こすことなく使用することが可能となっているほか、有志がコンテンツテンプレートをフリーでダウンロードできるWebサイトを用意したりしているので、そういったものを活用するのも1つの手だ。コンテンツテンプレートは個人レベルでの活用を想定とした部品や小物などで、1からすべてを設計しなくても手軽にモデリングが楽しめる。
このほか、Solid Edgeは、その機能のすべてを45日間無償で使用可能な試用ダウンロードも用意されているが、それに加えて、月額1万円から(ただし契約内容は12カ月から)利用可能な「Solid Edge DesignPad」も用意されている。これは、部品からアセンブリ、図面作製機能など機械設計に必要な基本的な機能部分をSolid Edgeと同様のものを採用し、IGES、STEPなどの中間フォーマットに加え、NX、Pro/E、CATIA、SolidWorks、Inventorなど主要CADの生データの読み込みや、AutoCAD専用ウィザードによるデータの移管も可能としつつも、データ管理や部品単位の有限要素解析などのCAE部分などを省略したもので、モデリングを主として使う分にはまったく問題ないものとなってる。
学生(大学のほか、短大、高校も含む)向けにもSolid Edgeが学生期間中は無償で利用できるアカデミック・プログラムが用意されており、そうした若い時分からデザインおよびエンジニアリングに関する知識を低コストで得ることも可能となっている。3D CADは機械や工業製品などの設計のほか、服飾や建築といったありとあらゆるものを作るために用いられるようになっているものづくりの要となりつつあるが、分野ごとに細分化されるなど、潰しが効かないものにもなりつつある。Solid Edgeは、複数のフォーマットに対応することで、そうした垣根を下げようとしている。また、コストの面でもSMBや個人での利用を意識したソリューションも用意しており、ちょっと3D CADを業務で使う必要が出てきたが、この仕事が終わればしばらく使わない、といったニーズにも応えることができるようになっている。そうした3D CADは敷居が高そうだ、と思っている人やちょっとだけ使わないといけないというニーズがあるものづくりに携わる人などは一度、試しに使ってみても良いのではなかろうか。
(マイナビニュース 広告企画)


